「天明」曙酒造から、人気の「ちょいリッチ」シリーズが今年もやって来ました。

普段飲むお酒より、ちょいリッチ(チョット贅沢)なお酒を楽しんで頂きたい、というコンセプトで開発されたシリーズで、商品名の「47」という数字は御想像通り、精米歩合47%以下の純米大吟醸であることを表しています。

しかし表記上は47%ですが、使われる麹は全シリーズ40%精米の山田錦のみ。掛米のみが47%精米のものが使用されているので47%の表記ですが、名前以上に「ちょいリッチ」なお酒になっています。

落ち着いた甘いイメージの香りから、天明らしい控え目ですが舌に優しく柔らかい旨味が広がる第一印象。

上品な和菓子のような透明度を感じる甘味、染み込むような深みのある旨味は、単に原料米を磨いただけでは決して表現出来無い、素晴らしいキメの細かさです。

喉の奥を流れ落ちる最後まで、美味いお酒を口にしている満足感があります。

これだけの実力と決して安くない酒造好適米の主力品種を高精白で使用しているにも関わらず、1800mlで税抜き3500円という設定は、かなりスゴい！

少し余談になりますが、天明では現在、蔵元夫婦のご子息、鈴木孝市さんが杜氏として活躍しています。

2015年で造り4年目を迎えたばかりの若い杜氏ですが、杜氏就任2年目にして全国の鑑評会で金賞酒を送り出したことで、確かな実力を持っていることが証明されました。

出品酒だけではありません。冬季の「中取りシリーズ」では純米大吟醸を2本仕込み、そして今回の「ちょいリッチ」といい、手間の掛かる純米大吟醸に意欲的に取り組む姿勢はとても好感が持てる、将来が楽しみな逸材です。

佐野屋では10年近いお付き合いのある天明ブランドですが、改めて「天明」曙酒造と、新しい天明を担う若い力に応援をよろしくお願い致します。