《コシヒカリで造られた光り輝くお酒！》

「白杉酒造」では、酒造好適米全盛の時代に敢えて全量食料米で酒造りを行っています。

酒造りに食用米を使用すること自体は何ら珍しいことではありません。

ですが、その多くは麹米には好適米を使用されています。

「一麹二もと三造り」という言葉があります。

先ずは麹。

つまり、それだけ酒造りにおいて麹は重要な役割を担っているということです。

私はこのことについて蔵元の白杉さんに質問しました。

麹米に好適米を使用するという選択肢は無かったのですか？と。

すると驚きの意見が返って来ました。

「美味しい食用米で美味しいお酒が造りたいのに、一番重要な麹を好適米で造ってしまっては意味が無い。」

お酒造りにおける麹の重要性が分かっているからこそ、麹米を好適米という選択肢は考えられない。

これは白杉さんにとっては自然な発想なのだと思います。

ですが、日本酒全体からすると、なかなか型破りな発想です。

今回ご紹介する「純米吟醸無濾過生原酒のBrilliant(ブリリアント)」は丹後産コシヒカリ55%精米を全量使用し、香り系酵母の代表格、1801号を使用して造られています。

グラスから香りを拾ってみると、どことなく爽やかで、どことなく甘い香り。

まるでイチゴのような甘酸っぱい香りです。

そこにどことなくバニラのニュアンスが加わり、まるで、イチゴのショートケーキのよう。

表現が難しいのですが、華やかなんですけど優しい香り。

飲んでみると甘味が全体に広がり、お米由来のコクや酸がじんわりと感じられます。

飲みやすいお酒に仕上がっています。

コシヒカリからこんな柔らかいお酒が出来るんです！

いや、好適米とか食用米とか難しいことは抜きにして楽しんで頂くのが一番良いのかも知れません。

京都府北部のキラリと輝くお酒！

皆様、是非お試し下さい！

(文章：金巻 忍)