《ミルキークイーンなのにブラック？その秘密は麹にアリ！》

全量食用米でお酒造りをされている京都府の北部、京丹後市の「白杉酒造」

今回の商品に使用されているお米はコシヒカリではありません。

ミルキークイーンです。

ミルキークイーンという名前は、玄米の状態が他のうるち米に比べて透明で、お米が白っぽく見える所から付けられました。

ですから、そこから考えると、イメージカラーは「白」でも良いハズ！

なのに、「ブラックスワン」

「黒」ですよね？

エッ？何で？って思いません？

実は、このお酒には黒麹が使用されているんです。

そこから「ブラックスワン」と名付けられています。

お酒に使用されている麹は黄麹が中心。

たまに黒麹や、黒麹の突然変異である白麹が使用されることもありますが、主に焼酎造りで使用される麹です。

日本酒も焼酎も醪(もろみ)を仕込みますが、その時に重要なのは酸。

醪の仕込みにおいて必要不可欠な酵母は酸に強い。

逆に悪影響を及ぼす雑菌は酸に弱い。

この性質を利用して、日本酒造りでは酒母造りの段階で乳酸を添加するか、生もとや山廃のように空気中の乳酸菌を取り込むことで酸性にします。

一方、焼酎造りではそのような方法は取られていません。

それは、白麹、黒麹がクエン酸を発生させるからです。

ですから、黒麹や白麹で仕込まれた日本酒の多くはクエン酸の酸が生きた味わいに仕上がっています。

私はこのお酒の麹と醪を蔵での取材の際に見て参りました。

黒麹も黒麹で仕込まれた醪も初めて見ました。

黒麹で仕込まれた麹、真っ黒だと思われませんか？

しかし、実際にはそうでも無いんです。

麹をよーく見てみると黒い点が所々にある、という程度。

そして、麹を食べてみると酸っぱいんです。

仕込みタンクの醪を覗いてみても別に黒くはありません。

言われてみれば何となく黒っぽいようにも見えましたが。

動画と写真では更に伝わり辛いかも知れませんが、興味のある方は下記動画をご覧下さい。

動画では3分40秒の辺りからご確認頂けます。

写真集ではこちら、「白杉酒造　(しらすぎしゅぞう)　酒蔵写真集」に掲載しております。

飲んでみると、予想通り、甘酸っぱい。

飲んだ瞬間、これは売れる！って思いました♪

お酒をあまり飲まれない方から飲み慣れた方まで幅広く受け入れられる味に仕上がっています。

甘酸っぱさの中にお米の素朴な旨さも感じられてなかなかのバランス♪

ストレートで飲むのも良いですが、ロックやソーダ割りで更に軽快に飲むのもオススメです。

自分で見た醪がお酒になって届く時って感動するんですよね。

やっぱり思い入れも違います。

皆様に是非味わって頂きたいお酒です。

ちなみに蔵元では早々に完売しておりますのでお急ぎ下さいませ。

(文章：金巻 忍)