![◇玉川 手つけず原酒 純米吟醸 日本晴 一号酵母[2025年1月 蔵出し新酒] 720ml](https://sanoya.itembox.design/item/img/products/sake/ns080022c00_3.jpg)
時を駆ける酵母。過去も未来も星座も超えて新酒の醍醐味をご家庭に! ◇玉川 手つけず原酒 純米吟醸 日本晴 一号酵母[2025年1月 蔵出し新酒] 720ml
商品説明
《フレッシュ感あふれる新酒!新酒らしい新酒を飲みたい方に是非!》
「手つけず原酒」とは、今や玉川の名物商品の1つと言える商品。
この酒は単なる新酒ではありません。フレッシュさを追求したマニアックな新酒なのです。
お酒は搾る際にもろみを酒袋に入れて搾られます。
その搾られた酒は通常「入口タンク」や「斗ビン」等、一時的に別の容器に移され、そこで「おり引き」等の処理が行われます。
更に貯蔵タンクに移動し火入れ、割り水、ブレンドなど様々な手が加えらることもあります
手つけず原酒」は、その名の通り「全く手を加えず」搾られた酒をその場でダイレクトにビン詰めした日本酒です。
《その結果、とてもフレッシュな味に仕上がった!》
炭酸ガスもろともビンに封じ込められている為、舌にピリピリする微発泡感が楽しめる新酒に仕上がっています。
「搾りたて」という名の付いた商品は今では珍しくありませんが、ここまで新酒のフレッシュさを追求した酒はかなり希少。
また、イレギュラーな工程なので機械では無く、手作業でビン詰めという手間のかけぶりです。
何とも玉川らしい実にマニアックな商品ですが、お客様の反応は年々好評で、今や玉川の名物商品の1つとなっております。
酒蔵の槽場で飲める、あの「しぼりたての新鮮さ」を是非御自宅でお楽しみ下さい。
《手付けず原酒の楽しみ方》
冷酒で飲む場合、冷蔵庫から出したばかりの温度だと冷たすぎます。
飲む少し前に冷蔵から出して、ビンに浮かんだ水滴が乾いてくる頃が飲み頃。
新酒で乾杯!という時は低めの温度でフレッシュ感を。
料理と一緒にじっくり味わいを楽しみたい方は常温に近い温度がオススメです。
燗酒ならぬる燗程度(40度前後)に温めることで、また違う魅力をお楽しみ頂けます。
開封直後は新酒のフレッシュ感が味わえます。デキャンタージュ(空気に触れさせることで起こる味の変化)も楽しめる酒です。開封後しばらく経っても、少し落ち着いた新酒の味が楽しめます。
《日本晴 とは》
「日本晴」とはコシヒカリが普及する前、日本で最も多く栽培されていた品種です。
酒造特性もよく、現在では酒造りに多く用いられています。この酒では滋賀県産の日本晴が用いられています。
木下酒造で用いる日本晴は指定された農家から仕入れている米。
この蔵の主力商品であるアイスブレーカーも日本晴が用いられています。
そんな日本晴は手付けず原酒シリーズの中で1位を争う人気の米です。
《時をかける酵母 一号酵母について。》
「1号酵母」は、明治政府が国立醸造試験場を設立した時に最初に頒布された協会酵母。
明治39年、兵庫県の灘五郷(なだごごう)の櫻正宗(さくらまさむね)」という酒蔵で発見されました。
「櫻正宗」と言えば、6代目の蔵元、山邑太左衛門(やまむらたざえもん)が宮水を発見。
また東京大学合格者を多数輩出する日本最難関「灘高校」を創立した酒蔵の1社です。
そんな由緒ある酒蔵から発見された酵母ですが、様々な理由があったようで昭和10年で頒布が途絶えることになりました。
今ではほとんど目にすることが無い酵母でしたが、この酵母に着目したのが玉川を造る、京都の木下酒造です!
《80年近くも頒布が途絶えていた一号酵母に着目、そして復活させた理由》
途絶えていた一号酵母に着目し復活させた人物。
それがイギリス人の杜氏、フィリップ・ハーパー氏。
人気杜氏フィリップ・ハーパー氏は人懐っこい性格も加わって人脈が豊富。
醸造試験所の先生とも仲が良く酒の話で盛り上がる事は常。
あるとき「醸造試験所に一号酵母が残っているんだけどハーパー君の造りに合うんじゃないのかな?」という話に。
一号酵母は低温発酵が普及する以前に灘の酒蔵で採取された酵母です。低温発酵とは逆路線を行く玉川にとって相性が良い可能性は十分にありました。
酵母を入手し2017酒造年度で仕込んだ酒を利いて、ハーパー杜氏は出来の良さに驚きます!
そんな経緯で、この蔵で一号酵母の酒が製造されるようになりました。
《一号酵母 純米吟醸 特徴と味わい》
店主のコメント
実際に飲んで思ったことはハーパー杜氏と同じ。
「なぜこの酵母が使われなくなったのだろう」です。
その理由を自分なりに推測してみました。
明治初頭という時期は、灘の酒造り参考にして失敗する地方蔵がたくさんありました。その理由は「宮水に有る」という事もわかっていたようなので「宮水で酒を造る灘の酵母なので、水が違うウチの蔵には合わんだろう。」そう考え一号酵母を避ける蔵が多かったのではないでしょうか?
そして地方蔵の中から軟水にあう酒造りを行う酒蔵が現れ、やがて低温による長期発酵という現在主流となる酒造りが出来上がることになります。
更に時が流れ9号酵母が登場。多くの蔵が9号酵母で鑑評会で金賞を取る時代に突入します。
香り高い大吟醸、淡麗辛口の酒が流行るようになると、そういう酒造りに向いていない一号酵母をあえて採用する蔵が現れなかったのかと思います。
しかしハーパーが造る酒は違いました。流行を追わない独自路線の旨口の酒。彼は自然酵母の酒造りを行っているので、昔の酵母を操ることはそう難しいことではなかったのかと思います。好奇心旺盛で人脈が広い彼だからこそ巡り合えたキセキではないでしょうか。
そんな事を考えながら飲む「玉川 一号酵母」は美味しいです!
彼が作った一号酵母の更に面白い点は、灘の男酒のような味を想像していたのですが、実際に出来上がった酒の味はまるで違います。
とても古い酵母で造られた酒とは思えない「今どきの食中酒」に仕上がっています。この想像と実際の味とのギャップが面白いと思いました。
玉川の食中酒が好きな方はもちろん、玉川初心者の方にも好きになって頂ける酒です。
《保存・発送について 常温発送可能です。しかし保存は冷蔵推奨》
この酒は加熱処理を行っていない生酒です。
ですが、お届けに関しては必ずクールが必要である商品ではございません。
蔵から販売店へも普通便で届けられる商品です。
必ずしもクール発送が必要な商品ではありません。
クール料金の大幅な高騰によりお客様のご負担を少なくするため、クール必須以外の商品はクール発送は任意にしております。
クールをご希望の方は必ずクールチケット(500円)をお買い上げ下さい。
日本の気候で誕生した日本酒。日本の気候への順応性があります。2日や3日の流通でダメになってしまう酒ではありません。
ただしご家庭での保存は冷蔵庫を推奨します。
すぐに飲み切る場合・ご家庭で普通に楽しむ場合は必ずしも要冷蔵ではございません。
冷蔵庫のスペースに余裕がある場合は冷蔵保存を推奨します。
《この酒を造る木下酒造とは》
天保13年(1842年)、日本海に面した京都府京丹後市久美浜で創業した180年以上の歴史を持つ蔵元。
この地域は高級ブランド蟹「間人(たいざ)蟹」で有名。
冬は蟹料理を食べさせてくれる宿が多く、料理にあう食中酒を造ってきた蔵元です。
[木下酒造(玉川)の詳しいご説明はこちらを御覧ください。蔵元ページのTOPに移動します。]
(文章:佐野 吾郎)
商品スペック | |
---|---|
容量 | 720ml |
製造元 | 木下酒造(京都府) |
特定名称 | 純米吟醸 |
原材料 | 米・米麹 |
生/火入れ | 生酒(加熱処理無し) |
保存 | 静かな冷暗所 |
メーカーサイト | http://www.sake-tamagawa.com/ |
■甘辛:辛口 ■原料米:日本晴 ■精米歩合:60% ■アルコール度数:18.5度 ■日本酒度:非公開 ■酸度:非公開 |