時を駆ける酵母。過去も未来も星座も超えて80年ぶりに復活! ◇玉川 一号酵母 純米吟醸 雄町 無濾過生原酒2022BY
商品説明
《待ってました!という方が多い酒。数年に1度の超限定品》
雄町を待ってました!しかも1号酵母の雄町を!
そう思うファンの方が多い酒がコチラ。
・1号酵母で造られる酒に興味があるという皆様。
・そろそろ酵母にも踏み込んでみようかな?と思っている日本酒ファンの皆様。
・前に飲んだら美味しかった!という皆様。
・「時をかける少女」「原田知世」を思い出した、という皆様!
そういう皆様に、ご一読していただきたい酒がコチラです!
《時をかける酵母 一号酵母って何ぞや?》
「1号酵母」は、明治政府が国立醸造試験場を設立した時に最初に頒布された協会酵母です。
明治39年に兵庫県の灘五郷(なだごごう)の1つ、魚崎郷(うおざきごう)にある「櫻正宗(さくらまさむね)」という酒蔵で発見されました。
「櫻正宗」と言えば、6代目の蔵元、山邑太左衛門(やまむらたざえもん)が宮水を発見。
また東京大学合格者を多数輩出する日本最難関「灘高校」を創立した酒蔵の1社です。
そんな由緒ある酒蔵から発見された酵母ですが、様々な理由があったようで昭和10年で頒布が途絶えることになりました。
今ではほとんど目にすることが無い酵母でしたが、この酵母に着目したのが玉川を造る、京都の木下酒造です!
《80年近くも頒布が途絶えていた一号酵母に着目、そして復活させた理由》
途絶えていた一号酵母に着目し復活させた人物。
それがイギリス人の杜氏、フィリップ・ハーパー氏。
人気杜氏フィリップ・ハーパー氏は人懐っこい性格も加わって人脈が豊富。
醸造試験所の先生とも仲が良く酒の話で盛り上がる事は常。
あるとき「醸造試験所に一号酵母が残っているんだけどフィリップ君の造りに合うんじゃないのかな?」という話に。
一号酵母は低温発酵が普及する以前に灘の酒蔵で採取された酵母です。低温発酵とは逆路線を行く玉川にとって相性が良い可能性は十分にありました。
酵母を入手し2017酒造年度で仕込んだ酒を利いて、ハーパー杜氏は出来の良さに驚きます!
「Why? なぜ80年も途絶えていたのかワカリマセーン」と叫んだそうです。(笑)
そんな経緯で、この蔵で一号酵母の酒が製造されるようになりました。
《一号酵母 純米吟醸 雄町の特徴と味わい》
店主のコメント
実際に飲んで思ったことはフィリップ杜氏と同じ。
「なぜこの酵母が使われなくなったのだろう」です。
その理由を自分なりに推測してみました。
明治初頭という時期は、灘の酒造り参考にして失敗する地方蔵がたくさんありました。その理由は「宮水に有る」という事もわかっていたようなので「宮水で酒を造る灘の酵母なので、水が違うウチの蔵には合わんだろう。」そう考え一号酵母を避ける蔵が多かったのではないでしょうか?
そして地方蔵の中から軟水にあう酒造りを行う酒蔵が現れ、やがて低温による長期発酵という現在主流となる酒造りが出来上がることになります。
更に時が流れ9号酵母が登場。多くの蔵が9号酵母で鑑評会で金賞を取る時代に突入します。
香り高い大吟醸、淡麗辛口の酒が流行るようになると、そういう酒造りに向いていない一号酵母をあえて採用する蔵が現れなかったのかと思います。
しかしフィリップが造る酒は違いました。流行を追わない独自路線の旨口の酒。彼は自然酵母の酒造りを行っているので、昔の酵母を操ることはそう難しいことではなかったのかと思います。好奇心旺盛で人脈が広い彼だからこそ巡り合えたキセキではないでしょうか。
そんな事を考えながら飲む「玉川 一号酵母」は美味しいです!
フィリップ杜氏が作った一号酵母の更に面白い点は、雄町という溶けやすく米の味が乗りやすい米を用いたこと。灘の男酒のような味を想像していたのですが、実際に出来上がった酒の味はまるで違います。
とても古い酵母で造られた酒とは思えない「今どきの食中酒」に仕上がっています。この想像と実際の味とのギャップが面白いと思いました。
玉川の食中酒が好きな方はもちろん、玉川初心者の方にも好きになって頂ける酒です。
佐野屋の番頭金巻のコメント
私は1号酵母のお酒は「玉川」にしては比較的早くから素質が開花する印象を持っています。
また、適度なしなやかさというか柔らかみがあり、飲みやすい。
ドッシリとした大器晩成型の山廃と棲み分けが出来ていて、「玉川」の新たな魅力を感じています。
雄町バージョンもドッシリと言うよりはポッチャリという言葉がシックリ来る仕上がり。
味の主張はしっかりあるのですが、それでいて飲みやすい。
これは玉川ファン、増えると思います♪
《楽しみ方 のみ方》
初心者の皆様、時をかける少女を思い出して注文してしまった日本酒初めての皆様。
冷蔵庫でよく冷えた状態でお召し上がるのをオススメします。
原酒で濃い酒なので常温だと味が濃くアルコールがより強く感じられるようになります。
ライトな日本酒、水のようなサラッとした日本酒が好き、そんな酒しか飲めない。という方には向いていない酒です。
食中酒が好き、パンチの有る原酒が好き、濃い酒を冷やして飲むのが好き、という方には向いています。
《保存・発送について 常温発送可能です》
この酒は加熱処理を行っていない生酒です。
すぐに飲み切る場合・ご家庭で普通に楽しむ場合は必ずしも要冷蔵ではございません。
日本の気候で誕生した日本酒なので、日本の気候への順応性が備わっています。ただし冷酒で飲むのを推奨しますので冷やして保存された方が便利かと思います。
冷蔵庫のスペースに余裕があるなら冷蔵庫での保存をオススメします。
ビンが大きすぎる時は、その日飲む分だけ100均で売っているプラ水筒に入れ冷やすのも便利。
この酒は、蔵から販売店へも普通便で届けられる商品です。
ご家庭で普通に楽しむ分には必ずしもクール発送が必要な商品ではありません。
クール料金の大幅な高騰によりお客様のご負担を少なくするため、クール必須以外の商品はクール発送は任意にしております。
クールをご希望の方は必ずクールチケット(500円)をお買い上げ下さい。
《この酒を造る木下酒造とは》
天保13年(1842年)、日本海に面した京都府京丹後市久美浜で創業した180年以上の歴史を持つ蔵元。
この地域は高級ブランド蟹「間人(たいざ)蟹」で有名。
冬は蟹料理を食べさせてくれる宿が多く、料理にあう食中酒を造ってきた蔵元です。
[木下酒造(玉川)の詳しいご説明はこちらを御覧ください。蔵元ページのTOPに移動します。]
(文章:佐野 吾郎・金巻 忍)
商品スペック | |
---|---|
容量 | 720ml |
製造元 | 木下酒造(京都府) |
特定名称 | 純米吟醸 |
生/火入れ | 生酒(加熱処理無し) |
保存 | 静かな冷暗所 |
メーカーサイト | http://www.sake-tamagawa.com/ |
■甘辛:中間 ■原料米:雄町 ■精米歩合:60% ■アルコール度数:17~18度 ■日本酒度:非公開 ■酸度:非公開 |