《極少量！完全手作業！山恵錦のシャープな味わいが生きている！》
「杜氏1人による完全手作業の酒造り」
試験醸造の段階から弊社で取り扱いを開始している「suginomori brewery(スギノモリ・ブルワリー)」の「narai」
今回は試験醸造を経て、正式に商品化された2種のうちの1つ、「narai sankei(ナライ・サンケイ)」をご紹介いたします。

「sankei」とは、「山恵錦(さんけいにしき)」という酒造好適米の名称を表しています。
山恵錦も長野県オリジナルなのですが、この誕生には驚くべき秘話があります。
多くの酒造好適米の開発は血統重視。
実績のある酒造好適米同士を掛け合わせ、より良い米を選抜することで誕生しています。
それに対し、山恵錦はとある製造工程に着目し、その工程により適正がある米を選抜することで誕生しました。
その工程こそが酒造りで最も重要だと言われている麹造り、製麹(せいきく)です。

毎年多くのサンプル米を用いて麹を造り、データを取ることで、より良い麹を造る為の評価法を確立。
これに基づいて選抜された米こそが、信交酒545号こと山恵錦です。

「narai」の山恵錦は安曇野の松川村にある「ファームいちまる」さんの契約栽培米です。
米の特徴、酵母の特徴が生きたシャープな香りと味わいの酒に仕上がっています。
どことなく冷涼なエリアのソーヴィニヨン・ブランやリースリングに似た印象があります。

程よく冷えた状態でワイングラスに注いで味わって頂くことをおすすめいたします。
私が食べたくなったのは山菜料理や春野菜。
ほんのりとした苦味や爽やかさのあるお野菜との相性はバツグンです。

完全手作業による緻密な酒質設計。
山恵錦のシャープさが生きた爽やかな酒。
「narai sankei(ナライ・サンケイ)」
是非お試し下さい。

《日本一の標高に位置する酒蔵「suginomori brewery(スギノモリ・ブルワリー)」》
日本一高い、標高940mに位置する「suginomori brewery(スギノモリ・ブルワリー)」
長野県の塩尻市奈良井にある酒蔵です。

奈良井は中山道の宿場町として栄えた地域で、中山道の丁度中間点に位置しています。
その奈良井宿(ならいじゅく)のシンボルが1793年創業の「杉の森酒造」
「杉の森酒造」は2012年に一度休蔵しましたが、2021年に「suginomori brewery(スギノモリ・ブルワリー)」として再出発しました。

「スギノモリ・ブルワリー」の番頭を務められているのが西川正貴氏。
京都市伏見区の酒蔵「松本酒造」でも番頭として勤められた方で、取引先である弊社の窓口としてお世話になっていました。
その流れでご縁を頂戴し、取扱いを開始することになったのが「スギノモリ・ブルワリー」の地酒、「narai(ナライ)」です。

《杜氏1人による完全手作業の酒造り》
「スギノモリ・ブルワリー」の大きな特徴の1つ。
それは入江将之杜氏1人による酒造り。
入江杜氏は「鍋島」を造る佐賀県の「富久千代酒造(ふくちよしゅぞう)」・「常きげん」を造る石川県の「鹿野酒造」・「龍力」を造る兵庫県の「本田商店」・「澤屋まつもと」を造る京都府の「松本酒造」、各蔵での酒造りを経て「スギノモリ・ブルワリー」の杜氏に就任されました。

通常酒蔵では杜氏をトップに蔵人がそれぞれのポジションに分かれて作業を行います。
ですが、「スギノモリ・ブルワリー」はマイクロブルワリーとして生まれ変わり、杜氏1人による完全手作業で酒造りを行っています。
1人での酒造りということで、当然生産性は下がります。
その替わりに「スギノモリ・ブルワリー」は冷蔵設備を完備し、年間を通して酒造りを行っています(四季醸造)。
ちなみに、「スギノモリ・ブルワリー」の立ち上げをサポートされた方は、「松本酒造」の前杜氏、松本日出彦氏です。

《長野の自然が育む美酒「narai(ナライ)」》
「narai」は長野の恵みを凝縮した酒です。
仕込み水には信濃川と木曽川の分水嶺付近から湧き出る超軟水を使用。
原料米は安曇野の「ファームいちまる」によって栽培された契約栽培米。
北アルプスの雪解け水で育った酒造好適米です。

《水の軟らかさが生きた優しい飲み心地「narai(ナライ)」》

「narai」は、仕込み水由来の軟らかさが生きた味わいで、ふくよかな甘味、美しい余韻が生きた酒です。
ワイングラスで飲まれることをおすすめいたします。
あまり冷やし過ぎない方が「narai」の美味しさをより明確にお分かり頂けると思います。

長野の自然が育む美酒。
杜氏1人による完全手作業で造られた美酒。
「suginomori brewery(スギノモリ・ブルワリー)」の「narai(ナライ)」
是非お試し下さい。

(文章：金巻 忍)