《ネット通販の黎明期を支えた、黒牛の無濾過生原酒》

佐野屋がインターネット販売を開始したのは1996年。

「町の小さい酒屋」として店舗販売を行う傍ら、地酒のネット販売を開始致しました。

まだインターネットが一般家庭に普及する前の時代です。

ネットではどのような商品が売れるのか、売る側も手探り状態でした。

そんな当時の佐野吾郎に「きっかけ」を与えてくれたのが「黒牛　純米酒　無濾過　生原酒」でした。

このお酒を初めて飲んだ時、その濃密な味に驚きました。

「この味ならネットでも売れる」

当時は地元の和歌山県の取扱店でもその存在を知らなかった商品でしたが、蔵元に無理を言って仕入れさせてもらい、ホームページ上で「無濾過生原酒」というお酒の素晴らしさ、地酒専用冷蔵庫を備える専門店のみが扱える、特別な味わいを訴え続けました。

その結果、このお酒の良さを知って下さったお客様から御注文が入るようになり、ネット通販での手応えを掴んだ、そんな商品です。

前置きが長くなりましたが、お酒の紹介に参りましょう。

原酒の濃醇さがありながら、米の持つほのかな甘さ、吟醸酒のような香りが漂います。

仕込み水「万葉黒牛の水」が黒牛独特のしっとりと滑らかな口当たり、甘口でも辛口でもない「伝統の黒牛テイスト」を表現しています。

春の頃には生酒特有の若さも感じられますが、夏頃から次第に落ち着きを見せ、濃醇な味わいのお酒に変化して行きます。

佐野屋で最も古くから販売をしている無濾過生原酒で、最長老として君臨する商品です。