《合わさることでしか味わえない新たな魅力！小左衛門のダブル錦！》

ブレンドの最大の魅力は一体感。

身近なブレンドですと、コーヒーやお茶。

味噌汁も味噌をブレンドすると美味しいですし、出汁もブレンドすることで美味さが際立ちます。

「食」以外でもアロマオイルや音もブレンドによって新たな魅力が引き出されています。

似た言葉にミックスがありますが、厳密に言うと異なります。

最も大きな違いは一体感。

それぞれの要素が感じられるのはミックスで、一体感があるのがブレンドだとされています。

さて、醸造酒におけるブレンドで有名なのはワインのアッサンブラージュ。

ワインはブドウ品種毎に造られた物をブレンドし、1本のワインに仕上げるのが主流です。

これをアッサンブラージュと言います。

日本酒ではアッサンブラージュとはあまり申しませんが、ブレンドという手法は昔から行われて来ました。

特に大手酒造メーカーの酒がいつ飲んでも味わいが変わらないのは、ブレンドによる所が大きいです。

同じ酒を幾つも貯蔵し、それぞれをブレンドすることで味わいを均一に保っています。

「剣菱」はその典型。

ブレンダーが絶妙な比率で

そう、ブレンドも技術なのです。

「小左衛門」がブレンドによって新たな魅力を引き出した酒。

それが「ダブル錦」

美山錦と山田錦、2つの錦をブレンドしたので「ダブル錦」と名付けられています。

ちなみに、ブレンド比率は美山錦が7、山田錦が3です。

ブレンドは単に合わせれば良いのではありません。

先程も申しましたが、最も重要なのは一体感。

美山錦単体では出せない、山田錦単体でも出せない、完全に別物の「ダブル錦」です。

パイナップル様の香りがスパッと入って来て、柔らかく広がる甘味と旨味。

全体的にはシャープな印象なのですが、しっとりとした要素もある。

するすると流れるように入って来る滑らかさを味わって頂きたい酒です。

ワイングラスで飲んで頂くことをおすすめいたします。

単体では決して出すことの出来ない、合わせることの魅力。

「小左衛門のダブル錦」

是非お試し下さい。

(文章：金巻 忍)