《能登の名杜氏が醸したお酒が長い眠りから目覚めた！》

「喜楽長の1996醸造」を語る上でどうしても外せないのが、能登の名杜氏、天保正一(てんぽうしょういち)さん。

昭和30年から平成17年までの50年、「喜多酒造」の杜氏としてお酒を醸し続けて来られました。

残念ながら天保さんはお亡くなりになられましたが、天保さんの教えは今も「喜多酒造」に受け継がれております。

今回、思い掛けないことからこのお酒の存在を知ったのですが、真っ先に思ったのは、

天保さんのお酒、まだ残ってたんや！！

ってことでした。

正直言って、私が欲しくて仕入れました！

1996年、つまり平成8BY！

20年以上熟成したお酒です！

何でも寝かせたら熟成酒、ではありません。

本当に素晴らしい熟成酒というのは、熟成しても美しいのです。

ダレません。

香りや味わいに深みが増します。

私がよくお伝えしておりますが、熟成とヒネは違います。

20年以上も熟成されていますから、熟成由来の香り、味の変化はあります。

しかし、お酒の芯がしっかりしているからこそ、年を重ねても全く崩れないのです。

この造り込みこそが名杜氏の技なのです！

もうこれ以上言葉は必要ありません！

お試し頂くのが一番です。

出来れば冷や(常温)かお燗で。

冷酒はオススメ出来ませんし、常温保存で構いません。

「喜多酒造」を支えた天保杜氏のお酒。

是非お試し下さい。

(文章：金巻 忍)