無濾過生原酒シリーズの中でも特に「鶴齢」らしい個性を持つ商品がこの赤いラベルの「特別純米越淡麗」

無濾過生原酒=重厚なお酒という先入観に当て嵌まらない新潟のお酒らしいクリアーな口当たり。

つるつると舌に流れていくような滑らかさの中に芯の太い旨味とコクがたっぷりと溶けこんでおり、充実の余韻を残して引いて行きます。

さらりとした口当たりと懐深い濃醇な味わいがあり、越淡麗の親株である「山田錦」と「五百万石」の特長が感じられます。

《21世紀の新潟の酒米「越淡麗」》

今回のお酒に使用されている「越淡麗」は、酒造好適米の代表格に位置する山田錦と五百万石を掛け合わせて開発された「酒米のサラブレッド」と呼べる超エリート品種です。

山田錦は寒冷地では育たない為、新潟県の酒蔵は他県から山田錦を入手するしかなく、以前から山田錦に替わる酒米の開発が求められていました。

越淡麗は新潟県の農業総合研究所、醸造試験場、酒造組合が共同で開発。

栽培試験と個体選抜、更にお酒として仕込みを行う酒造適正の確認を繰り返し行い、実に15年の歳月を掛け、ついに新潟県待望の酒造好適米「越淡麗」が誕生したのです。

「鶴齢」では主力商品の「純米大吟醸」を始め、主力商品の多くを「越淡麗」の使用に切り替えられました。

このことからも越淡麗の高い酒造適正と将来性を感じます。

「これが21世紀の新潟の酒」雪国越後の期待を背負う越淡麗の実力と味わいを存分にお楽しみ下さい。

(文章：金巻 忍)