蔵出し1000本限定!速醸(そくじょう)なのに乳酸無添加で造られた酒! ◇陸奥八仙 no.49 純米大吟醸 2016BY(平成28BY) 720ml
商品説明
《蔵出し1000本限定!速醸(そくじょう)なのに乳酸無添加で造られたお酒!》
「八戸酒造」の28BYで49番目に仕込まれたお酒。
だから「no.49」
このお酒、これまでにリリースされたお酒とは違います。
このことを以下に説明しておりますが、難しい内容も含まれていますので、造りに関しまして特に興味の無い方は飛ばして読んで下さって結構です。
「八戸酒造」のお酒は速醸(そくじょう)と呼ばれる、現代の酒造りにおいて主に採用されている製法で造られています。
速醸というのは、お酒造りの工程において、酒母(しゅぼ)を仕込む際に醸造用の乳酸を添加する方法です。
これに対し、自然の乳酸菌の力を借りて仕込む製法が生もとや山廃。
では、酒母と乳酸の関係を説明致します。
酒母は「もと」とも呼ばれる通り、お酒造りの元になる物です。
お酒の原料である、蒸したお米と麹と水を小さなタンクに入れ、そこに酵母を加えます。
この小さいタンクで仕込まれた物が酒母です。
なぜ酒母を造るのか。
その目的は酵母を増殖させるためです。
しかし、空気中にはお酒造りに有害な雑菌も存在します。
酵母のみを増殖させるには、雑菌の繁殖を抑えることが必要不可欠。
そこで考えられたのが酒母を酸性に保つことです。
雑菌は酸に弱い、しかし、酵母は酸に強い。
この性質を利用し、酒母を酸性に保つことで、酵母に適した環境を整え、酵母を増殖させます。
昔は酒母を酸性に保つためにお米と麹を櫂(かい)と呼ばれる棒ですり潰して溶かし、空気中の乳酸菌を取り込みやすくし、乳酸菌が発生するまでひたすら待つ方法が取られていました。
これが生もと造り。
生もと造りは江戸時代に考案された方法です。
お米と麹を櫂ですり潰すことを「もとすり」若しくは山卸(やまおろし)と呼ぶのですが、この作業がかなり大変。
明治時代になると、お米と麹をすり潰すのでは無く、先にお水の中に麹の酵素を溶かし、その中に蒸し米を投入する方法が考案されました。
この方法を生もと造りから山卸の作業を廃したということで、山卸廃止を略して山廃といいます。
やがて、空気中の乳酸菌を取り込まなくても、液体で純度の高い乳酸が開発されましたので、乳酸を添加することで酒母を仕込む日数がグッと短くなりました。
これが速醸で、現在の主流です。
ここからがようやく本題。
醸造用の乳酸を添加して酒母を仕込む速醸において、乳酸を添加せず仕込まれたのがこの「no.49」です。
乳酸の替わりの役目を果たすのがクエン酸。
日本酒を仕込む際には通常、黄麹が使用されるのですが、黄麹の替わりに、焼酎でよく使用されている白麹を用いられています。
黄麹と違い、白麹はクエン酸を発生させます。
クエン酸の効果によって酒母を酸性に保ち、酵母を増やす。
これが乳酸を添加しない速醸酒母の秘密です。
ちなみに、酒母以外に用いられる麹には白夜(びゃくや)と呼ばれる糖化力のある麹を造る為の種麹が使用されています。
難しい説明が多かったと思いますが読んで頂きましてありがとうございます。
さて、乳酸無添加で仕込まれたこのお酒。
香りはと言いますといつもの「陸奥八仙」にしてはやや控え目。
白麹が用いられているとは言え、酸が突出している訳でも無く、とてもキレイに造られています。
そう考えると、香りが控え目なのもバランスという点では寧ろ良いと私は感じました。
プラス、まだまだ良くなる要素も十分。
1800mlがあればジックリ飲んで下さいとお願いするのですが、720mlのみですので、何本かお買い求め下さいませ。
そして、まずは今の味わいをお確かめ頂き、残りは冷蔵庫で大事に可愛がって、お好きなタイミングで飲んでみて下さい。
蔵出し1000本限定!
乳酸無添加の純米大吟醸!
是非お試し下さいませ!
(文章:金巻 忍)
商品スペック | |
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容量 | 720ml |
製造元 | 八戸酒造(青森県) |
特定名称 | 純米大吟醸 |
生/火入れ | 火入れ酒(加熱処理有り) |
保存 | 静かな冷暗所 |
メーカーサイト | |
■甘辛:フルーティー ■原料米:青森県産酒造好適米 ■精米歩合:40% ■アルコール度数:16度 ■日本酒度:非公開 ■酸度:非公開 |