蔵仕事の朝は早い。
朝一番のバスに乗って蔵に向かったが、着いたときには既に蒸気が入り、蒸し上がる直前だった。
蒸し上がったばかりの米を掘り出し、担ぎ桶に入れる。
この日は少量ということもあるのだろうが、放冷機は使わずに自然放冷。
蒸し上がったばかり米は、火傷しそうな高温の蒸気を吐くが、そこに手を入れて適温まで下げる。
麹室の取材にも快く応じていただいた。
温度が下がった米を麹室に引き込み、種麹を付ける。
室内は湿度が高く、カメラのレンズがうっすら曇りがちになった。
貯蔵中のタンクの前で説明を聞く店主。
麹の作業が終わったら、次は洗米作業が待っている。
浸漬用の水、重さを量る秤など、手際よくセッティングを行なう。
この日の洗米に使われる原料米を確認する店主。
洗米作業のワンシーン。
ストップウォッチを見ながら秒単位で米を洗う。
米の吸水度合いを目で確認する。
精米歩合、水温、米の用途で、理想とする吸水時間は全て異なる。経験がものを言う作業だ。
蔵を見守る樹齢400年を超える大ケヤキと吾郎。
堂々とした幹に感心した。
前日の「利き酒」のワンシーン。
楽しい席で飲む酒は、いつもよりおいしく、そしてたくさん飲んでしまう。
蔵元も店主も、酒の話題になるともう止まらない。あっという間の楽しい一時だった。