《モーゼル・リースリングの熟成ポテンシャルの高さを実感！》

商品説明もまだない状態で、輸入元の営業さんが「これがすごくいい！」と試飲後すぐに教えてくれたワイン。

早速取り寄せて私も飲みましたが、ほんとほんとこれはいい！

モーゼル・リースリングの熟成ポテンシャルの高さを実感してください。

リースリング熟成酒として2019年に大ヒットした「フリードリヒ・ヴィルヘルム・ギムナジウム　ファルケンシュタイナー　ホフベルク　カビネット　2007」(完売)。

その後も次々とお手頃価格のリースリング熟成酒をご紹介した甲斐あって、その美しい世界に興味を持って頂けるワインラヴァーが増えたと感じています。

今回ご紹介するのは熟成酒と呼ぶには少し若いものの、やはり最新VTとは違う美しさを持った逸品です。

こちらも素晴らしく美味しく、またハッピーワインとして大切な価格も大合格。

《フレッシュさとまろやかさを両立！》

濃い色調の黄色。

りんごジャムや桃ジャムのような凝縮した甘い果実香に、べっこう飴のような香りも。

味わいは濃醇にして爽やか。糖度の高い白桃やオレンジを思わせるジューシーさ。

果実味の甘やかな凝縮感に白い石のようなイメージのミネラル感も入り混じります。

フレッシュさと熟成によるまろやかさがともに感じられ、複雑味になっています。

ワインだけで楽しむのはもちろん、甘口範疇ですがすっきりした酸があるので食中酒として楽しめます。

酢豚や鶏肉の黒酢あんかけのような甘酸っぱい料理との相性が良さそう。

また、ポン酢で食べる鍋物にもお薦めですよ。

糖度：51.2g/L 酸度：9.8g/L

《超一流畑から高品質＆魅力の価格のワインを！》

歴史は古く、コブレンツ市にある州立図書館に1337年の記録があります。

後に修道院が管理したあと転売や相続が続き、1950年にユステン家の所有になりました。

1990年にシュテファン・ユステンが引き継いでいます。

ヴェレナー・ゾンネンウーア、エルデナー・トレプヒェン、エルデナー・プレラートと他の生産者がうらやむ一流畑を7.5ha所有。

これらはすべてVDP（ドイツ高品質ワイン醸造家協会）の格付けでグローセ・ラーゲ（特級区画）に指定された畑です。これはブルゴーニュで言うところのグラン・クリュに相当。

このため「ドイツのグラン・クリュ」しか所有していない生産者ということになります。

限りなくエコ栽培に近い形でブドウを作っています。

伝統的にズースレゼルヴは使用せず、発酵を途中で止めて甘みを残しています。

今でこそモーゼルの一流生産者の間では一般的になっているこの方法も、実はモイレンホフが初めて試みた方法です。

ステンレスタンク・樹脂タンクを100％使用し、移動式冷却装置を使うなど、ワイン造りはモダンなスタイルです。

(文章：佐野 雅子)