兄弟が力を合わせて営むマイクロ・シャトー、造りはグラン・ヴァンにしてこの良心的過ぎる価格!
あんまりお値段の話から始めるのもどうかとは思いますが、これ本当に破格!
ハッピーワインをお探しの皆様に是非ご紹介したい生産者です!
当店、ボルドーワインの品揃えは超薄いです・・。
「肉付きの良いジューシーな陽性な赤」が好みの店主まーちゃん、かっちり固い味わいのボルドーは、これぞというワインをなかなか見つけられないんです・・。
ですが、たまーに「あらっ!めっちゃ美味しいっ!」という、このシャトー・デュ・オー・マレみたいなのに出会います。
ボルドーと言っても広くてですね。カベルネ・ソーヴィニヨンが主体の産地(=左岸。シャトー・ラフィットやラトゥール、マルゴーなど5大シャトーはこっち)と、メルロー主体の産地(=右岸。ペトリュスやルパンはこっち)があります。
カベルネよりメルローのほうがフルーティーで柔らかなので、まーちゃんが見つけてくるボルドー赤は好みを反映して大抵右岸のメルロー主体のもの。
で、やっぱり、シャトー・デュ・オー・マレもメルロー比率高め。
ボルドーらしいきっちり感といい感じの親しみやすさを両立。
当店で人気のジューシー陽性赤がお好きなワインラヴァーの皆様にも、気分転換で楽しんで頂けます。
透けない濃い赤紫。
赤い実、黒い実を煮詰めたような凝縮した果実香に、インクや炭のような香りも。
香りからだけでも強いワインであることが伝わってきます。
アタックから、骨太でずっしりと目の詰まったフルボディ感ありあり。
上品でごく微かな甘味を含んだ濃厚な果実味。
2008年ヴィンテージの熟成酒とは思えない躍動感、充分な若さあり。
やや固さのあるタンニンと、きれいでバランスの取れた酸にボルドーワインらしさあり。
(2日目には固い印象がなくなり、味わいはより向上。時間をかけて飲むことをお薦めします)
厚みがあり、力強さと上品さを両立。
余韻も強く長く響くように続きます。
さすがはパヴィの醸造家と思わせてくれる逸品です。
骨太感を生かして、炭火料理が食べたくなりました。
少し焦げたお肉を食べたくなる感じの力のある赤。
もちろん上質のステーキやローストビーフにもお薦め。
やや脂のある部位の、とろけるお肉の美味しさにマリアージュするでしょう。
=====【輸入元資料より】
【兄が見つけた石灰岩土壌土地が運命を決めた!】
シャトー・デュ・オー・マレは、ジェローム・ルーカス(1973年生まれ)とジュリアン・ルーカス(1976年生まれ)の兄弟が営むマイクロ・シャトーで、畑はマゼール村にあります。
1996年に土地を購入してスタートした比較的新しいワイナリーですが、この地でワイン造りを始めたきっかけは兄ジェロームの直感にありました。
1996年、大学で心理学を教えていたジェロームは、馬の飼育用に土地を探していました。
初めてこの土地を見た時、石灰岩土壌であり斜面であるということに強く惹かれ、この地でワイン造りをしようと思い立ったのです。
INAOの土壌調査で、サンテミリオンやフロンサックのような土壌であることが分かり、闘志に火が付きました。非常に質の高いワインが生まれる可能性を持った土地だということが分かったからです。
こうして運命を決めた土地には現在葡萄畑が広がっています。
栽培面積は黒葡萄が3ha、白葡萄が1.5haと小規模ですが、それゆえに整然と手入れが行き届いています。
ビオオジックに近い栽培方法(HVE)で化学的なものは使用せず(認証なし)、ほとんどを手作業で行っています。
グリーンハーベストを行い、畑全体を均一に高品質に保っています。
【弟はサンテミリオン第一特別級A「シャトー・パヴィ」醸造チーフ】
弟ジュリアンは、トップワイナリー、シャトー・パヴィで醸造チーフを務めています。
ジュリアンは科学者だった父と同じく化学を先行しており、エノロジストを目指すようになり、兄が畑を買う前にはすでにボルドー大学へ通っていました。
2005年からはシャトー・パヴィで働いています。
寡黙な職人タイプの弟ジュリアンは、決して多くを語ろうとしません。
そんな彼がある時、「オー・マレで働くことの方が、わたしにとってはより魅力的だ」と話してくれたことがありました。
ワインには彼の手腕が余すことなく現れています。
【気候変動や病害への対策】
気候変動で収穫時期が早くなっており、葡萄が熟すタイミングの見極めが重要になっています。
また病害耐性のある品種を植えることも考えています。
さらに畑を増やし、病害に強い品種を植え、新しいワインを造ることも計画していますが、家族経営で畑の管理をする姿勢は変わりません。
収穫時期には20人近くを雇いますが、しっかりとレクチャーをして作業をお願いしています。
【マイクロ・シャトーだからこそ出来る細かな醸造】
その年によってワインの作り方を変えています。
収穫された葡萄から出来上がるワインのバランスを保つように醸造しており、天然酵母だけで選別酵母も使用します。
品種・区画ごとに使い分けを行い、ブレンド時に個性を表現したいと考えているため、従来のコンクリートタンクより、近年はより小さいステンレスタンクを増やしています。
また500Lの発酵槽を新たに導入。この特別な樽で仕込んだ赤ワインの品質に非常に満足しています。
白用と赤用では樽の焼き具合が異なっており、赤ワイン用には強めのローストを施しています。
ワインを長期熟成させるためには樽を使うことが理想だと考えているためです。
(赤ワインの樽熟成は最低22ヶ月)
小規模のワイナリーではありますが、こうした伝統的な樽熟成の手間をかけることにより、高品質で長期熟成型のワインを生み出しています。=====