《シュナン・ブラン・キング＝ラーツ》

ラーツは、ロングリッジのジャスパー・ラーツ氏の弟、ブルーワー・ラーツ氏のワイナリー。
「プラッターズ・ガイド2018　ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」受賞！
シュナン・ブランとカベルネ・フランに特化した大変評価の高い生産者です。
この「オリジナル・シュナン・ブラン」はスタートラインに位置するもの。
「シュナン・ブラン・キング」のラーツの原点を知ることが出来るワインです。
南アの樽無しシュナン・ブランとしてはトップランク。
南アのシュナン・ブランを知る上で避けては通れない1本と言われています。
JALファーストクラス・ラウンジで採用実績あり。
この2022年VTはプラッター4.5星獲得。

《シニアソムリエまーちゃんのテイスティングコメント》

中程度の濃さの黄色。
洋梨、りんご、青肉メロンなど様々な果実香。
味わいも香りどおりの果実味が豊かで輪郭はっきり。
ハッとするわかりやすい美味しさ。
フレッシュな柑橘果実感の酸のバランスも取れています。
樽の使用はないものの、ボディの厚みも程良くあり力強さもあります。
フレッシュ＆フルーティーながら、余韻やエレガンスも充分な逸品。

幅広い食材・料理・味付けに合わせやすいクセのない美味しさ。
様々なお魚を味わうお寿司に合わせるのも楽しいと思いますよ。

《環境への関心も高いサステイナブルワインの生産者》

古くからのワイン産地のステレンボッシュ地区にあって2000年創立のまだ新しいワイナリーですが、樹齢の古いシュナン・ブランとカベルネ・フランに特化したワイン造りを行っています。
特に伝統的品種のシュナン・ブランを世界市場においても南アを代表する白品種としての地位を確立したことへの評価は高く、「南アフリカ白品種のフラッグシップ」としてのシュナン・ブランの位置付けを明確にしました。

南アフリカだけでなく、フランスを含むシュナン・ブランからワインを造る産地で、この品種に特化し評価を高める努力をしているワイナリーは少なく、「デキャンタ」「ワイン・スペクテイター」「ワイン・アドヴォケート」「ニューヨーク・タイムズ」などの出版物に取り上げられ、ジャンシス・ロビンソンからも賞賛を受けています。

現在父親から全責任を引き継いだワインメーカーのブルーワー・ラーツは環境への関心も高く、
「私はいつも、サステナビリティー農業の提唱者です。ぶどう畑で何をすべきかを考えた時、それは 「土」にこだわることと認識しました。土は人間の手を加えることなく、なるべく自然の状態を保っていたほうがよく、これは有機栽培とビオディナミの考えに基づいたぶどう栽培を目標とする私にとってとても大切な考えです。私が造るワインはサステイナブルワインとして認定を受けていますが、それよりも私のワインを楽しんでくれる消費者が、特別な素晴らしいワインを造り上げる過程に興味を抱いてくれることを望んでいます」
と語り、ぶどう栽培そしてワイン造りへの意欲がはっきりと感じ取れます。

(文章：佐野 雅子)