「ワイン王国５つ星のチリ・ピノ」と聞いて想像するであろうワインと真逆かも？

チリ・ピノにもこんな繊細なのもあったのかと驚いてしまいます。

色も赤というよりロゼに近いほどのきれいなピンクなのです。

５つ星獲得、のニュースで輸入元の2018年VTが一瞬蒸発。

次回入荷からは2019年になります。

2018年は当店在庫限りなので、ご興味があれば今すぐご注文ください。

イチゴやラズベリーの赤い実の愛らしい香り。

味わいも軽やかで繊細、とても滑らか。

香りどおり、赤系果実の柔らかな果実味。

ライトボディの範疇ではありながら旨味あり。

ふんわり、じんわりとした余韻も印象的。

ステーキなどがっつり系肉料理より、牛たたきなどのあっさり系肉料理にお薦め。

優しさ５つ星の綺麗なチリ・ピノを体験してくださいね。

土壌：火山性堆積土で、表土は粘土質、下層土は砂利と石灰岩の混ざる土壌。

栽培：実が色づく前の時期は、房が日光に当たりすぎないように葉を残しておき、収穫1週間前に、房まわりの葉を取り除き、理想的な状態まで熟すようにします。

同時にフレッシュさと充分な酸を失わないように常に注意を払います。

発酵前：約7日間、8度で低温マセラシオン(色とアロマを抽出)

発酵：16～21度にコントロール。垂直のステンレスタンクを使用。

少量ずつ仕込むのがポイント。

(発酵タンクの下の部分までしかマストを入れないことで、果皮と果汁との接触面が多くなり、ピジャージュなどマストに負荷をかけなくてもソフトな抽出が可能となります)

マロラクティック発酵もタンクで行います。

熟成：ボトルで6ヶ月。

オーナーはパトリシオ・パラシオス、マリア・イネス・コバルビアス夫妻。

パトリシオの祖父はワイン造りをしていましたが、父は継ぎませんでした。

パトリシオは別の場所でワイン造りをしていたが、テロワールが良くなく、品質の良いワインは出来ませんでした。

1996年、チョルキ・ヴァレーに優れたテロワールの畑を見つけ、トレス・パラシオスを設立。当初は25haだった畑は現在100ha。

肥料、除草剤、病害への対策には、オーガニックなもので対応。(認証なし)

設立からまもなく注目を集め、主要な国際コンクールで多数受賞。

・ヴァレーは、マイポ　ヴァレーの中の西側の海岸山脈に位置し、水温の冷たい太平洋から吹く冷たい風の影響を受け、葡萄はゆっくりと完熟。

夏の昼夜の平均的な気温差は30度になることもあり、豊かなアロマをもたらします。

また火山由来の堆積土壌は、セントラル・ヴァレーの中でも他とは異なるテロワールで、パラシオスのワインに独自性を与えると共に、柔らかでエレガントな味わいをもたらします。

セラーは醸造の効率を考え、畑の中心に建造。

畑の区画ごとの仕込み、また、葡萄の持つ可能性を最大限に引き出すための革新的な手法を実践出来るよう、様々なサイズのステンレスタンクを完備。

質の高いワイン醸造のために必要な性能をすべて備えた最新式のセラー設備。

醸造の際は、葡萄の抽出をし過ぎないようにし、丸みがあり、調和のとれた味わいのワインを目指しています。

(文章：佐野 雅子)