《VDRって何だと思います？》

Very Dark RedでVDR。思わず、DAIGOか？ってツッコミましたけど。
これ、濃厚でジュースィィィィ！
アタックから明快な美味しさ、陽性タイプ。カベルネを主体に、少量のプティ・シラー、プティ・ヴェルドをブレンド。
VDR(Very Dark Red)は、モントレーに広大な自社畑を所有するシャイド・ヴィンヤーズが2013年に興したブランド。
当店でもお馴染みの「ライダー・エステイト」や「ディストリクト7」もシャイド・ヴィンヤーズのワインです。
フレンドリーな味わいのワインを得意とする生産者で、VDRも然り。

《シニア・ソムリエまーちゃんのテイスティング》

名前のとおり、しっかり濃く透けない赤紫。
完熟のブルーベリーやプラム、ダークチェリーなどの甘酸っぱく濃厚な果実香。
加えて、コーヒーやチョコレートの甘苦い感じも。
味わいも香りどおりで、完熟のクラッシュベリーをギュッと絞って少し煮詰めてワインにしたようなイメージ。
樽からの甘いバニラ感もあり。
コクがありふくよかで弾力あり。温かく滑らかなベルベットのよう。
角のない酸味のバランスも取れているので、甘濃いイメージに反してもたつきなし。
タンニンもまろやかに溶け込んでいて、余韻も滑らかに柔らかに残ります。

ステーキやハンバーグ、ジューシーな肉料理に合わせるのに最高の味わいです。
週末や休日、ゆったりと食事を楽しむひとときにぜひお伴にしてください。
夏場で少し重く感じられる場合には、少し冷ための温度からスタートしてください。
温度の変化でも様々な表情が感じられる楽しいワインですよ。

ワインメーカー：David Nagengast(デイヴィッド・ネイジェンガスト)
収穫：手摘み
醸造：ステンレスタンク発酵(開放式・密封式併用)
熟成：フレンチ、アメリカン、ハンガリー産オークで14ヶ月熟成(新樽比率30％)

《最新のテクノロジーで高品質のブドウを栽培する大農園》

シャイド・ファミリーは1972年からモントレー・カウンティでブドウ栽培を行い、30以上のワイナリーにブドウを供給してきました。
創業者アルフレッド・シャイドは以前、農地への融資を行う投資銀行に勤務していましたが、投資先のワイナリーから薦められたことをきっかけにヴィンヤード・マネージメントのビジネスを開始。
豊富な資金力で複数のワイナリーと 期契約を結び、モントレー・カウンティで畑を拡大してきました。
シャイド・ヴィンヤーズではGPSによって地勢や土壌をタイプ別に区分、データ化を図り、地区ごとに適切な品種の植え付けを行っています。
また畑に最新のウェブカメラを設置。樹の成 やブドウの糖度、土壌の保水量をリアルタイムで監視できるシステムを導入しています。

モントレー・カウンティ最南地区ヘイムズ・ヴァレーはサン・ルイス・ オビスポ・カウンティとの境界北側に位置。プティ・シラーやプティ ・ヴェルド、カベルネのように高い気温と高い熟度が必要とされる赤品種に適した栽培地域。ヘイムズ・ヴァレーは 側にサンタ・ルチア山脈、東側にガビラン山脈に囲まれています。ブドウ樹は太陽の下で燦燦と日射を浴び、昼夜の寒暖差が大きく、ブドウは低いpHで高い酸度を維持しながら成熟します。これらの自然条件によって、収穫時にはブドウの果皮は非常に濃くなり、 最適な糖度のもとで摘み取ることが可能です。それらの特徴を生かした型にはまらないブレンドにより、個性的かつバランスに優れたワインに仕上げられます。

(文章：佐野 雅子)